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日本の医師で最もインセンティブが高いのは [つれづれ]

日本の医師で最もインセンティブが高いのは

健康診断ではないだろうか?少なくとも自分の立場からはそうである。

基本的に勤務医に対して、バイトもしくは非常勤の医師はとりあえずの報酬は時間に対して高い。その上夜間の呼び出しなし、勤務時間が厳守されるというおまけがついて来る。社会保障や税金、有給などをのぞけばこんなに美味しい商売はない。

施設側としてはできるだけ常勤で回したい。なぜなら色々保証しているが、働く人は際限なく働いてくれる。入院を診ている医師は基本夜間は自宅待機なのだが、そこは報酬を支払う必要はない、医師や看護師が勝手にやっていることだから。休日出勤もしかりである。当直料もバイトの3分の1で済む。。しかも、当直後も普通に勤務というとんでもない危険な風習が今尚続いていたりする。医療者にボランティア精神は必要だし、目の前の患者を見捨てることが出来ないのが医師である。病院もしくは日本の医療はそれに乗じて上手く利用していると言わざるを得ない。

しかし強制できないことも多くあるので、ある程度医師個人の意志を尊重することになるが、そのため給料以上に働く医師もいれば、しっかりと自分の仕事を制限する医師もでてくる。ただしそういう場合たいてい他の医師や医療者、そして患者にそのしわよせがきているのだ

 

そういった勤務医への非常な扱いは若い医師へより協力なしわとよって寄せられる。

若い頃に上級医の分まで働いていた医師が歳を重ねると、自分の仕事まで若いものに、させているという事実。普通外来は上級医、救急外来は若いドクターというのが当たり前にあるのも一例で、需要ー供給のバランスの悪さをむりむりくぐり抜けていることから、このようなことがおこり、当然のように勤務医離れがこの事態を悪化させている。

 

現在勤務医の確保がなんとかなっているのは、医局という縦割りの組織が地位とか、キャリアを餌に強制力を持っているからだろう。

 

勤務医がいやで開業医になった人は、、総合的なしかも限られた検査でのマネージする教育を受けてきていない。医療経済のことばかりに強くなり、決められた保険制度にどう対応することが報酬を生み出すかというところが、医療の方向性を決める一番の指標となっていたりする。感染症治療に非常に重要な血液培養や、グラム染色が開業医で行われていないことはひとつに証明になるのではないだろうか。

 

で健康診断の話しに戻るが、どういうわけだかアルバイトとしての健康診断の報酬は結構高い。例えば内科外来や内視鏡、当直などとあまり時間給として変わりがない。

労力からすれば、健診を10とすれば内科外来は30 内視鏡は20夜の当直は40 といったところ。(個人的な感覚だが)これらが同じ割合の報酬というのもわからないが、医師という資格で施設に与えられる報酬の大きさで決められているのか、はたまた、依頼するのが大学医局であったりするため、そちらとの交渉が全体の値をつりあげ、当直などは若い人が行くことが多いから労力のわりにインセンティブが上がらないのか?憶測は勝手にじぶんの中で飛んでいるが、少なくとも大学は多くの医局員を抱えているが、大学自体から支払われる給料は非常に少なく、教授でさえアルバイトが必要という事実は現実に存在する。

いずれにせよ、労働ー給与という意味では非常に歪な世界である。

今後アルバイト医や、派遣医が増えるのではないだろうか。

医局制度はまだしばらく崩壊しそうもないし、現時点で必要である。


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