SSブログ

病院にわざわざ付属のクリニックがあったのはなぜ? [医療]

病院にわざわざ付属のクリニックがあるのはなぜ?

厚労省と医療者の間はまさに人参を与えるヒトと馬の関係が存在する。お役人は医療者を動かすのにお金を使う方法がもっとも効果的と思っているようであるし(実際そうなのであるが)医療者は医療者でそれにまんまと振り回されている。そのよい例が紹介料ボーナスである(資料)

国はドンドンと膨れ上がる日本の医療費をなんとか抑えるという命題がある。(そもそも高齢化を防げなかったところに端を発しているのではあるが)医療者は医療者で以前は薬価差益で左うちわだったものが規制され、生き残りに必死である。そして開業医は医師会の力が強いためか勤務医の異常なほどの勤務体系と開業医の裕福さが対照的になり対照的になるほど勤務医が開業していき、より勤務医の仕事が過酷になっていた。国はそういったバランスを補正するとともに、医療財政を切り詰めるという目的で、総合病院に直接患者がかかれない仕組みを模索した。

ひとつは資格をとった病院には紹介状なしでかかれなくしたが、それは失敗に終わり( 理由  )また、(    )年頃にクリニックから紹介された場合に補助金を出すというものだった、それは後ほど廃止されるため紹介状ボーナスと呼ばれたが、施設によっては、付属のクリニックをつくり勤務医をそこで働かせて、手続き上別の施設の実質は自施設からの紹介という形をとる病院が多発した。結局ボーナスは一時的なものであるからクリニックを別にした施設は再び統合して使いにくいままに使用せざるを得なくなったり、取り壊さざるを得なくなったり、結局は長い目でみることができなかったもののの典型的な結末となったのである。

余談ではあるが、いまは総合病院に初診で来院したひとは初診料とは別に7000円(選定療養費2016年より)などという保険外(自費)の料金が発生する。これも逆を言えばお金さえはらえば診てくれるってことになり、裕福なものが教育だけでなく健康獲得すらも優位となるということになり(自分が想像する)日本の保健医療の(概念)に反するのではないかと思う。そしてそのまま通えば、その後はその金額は必要なし、緊急時に断られる確率も減るということである。それを総合病院の医師は拒否することはできないし、する気もない。(このあたりは患者はなぜ大病院にかかりたがるのか?の問に通じる。)

大病院はむずかしい患者をしっかり診るところ、開業医はそうでもないひとを日常診るところなのではあるが、もちろんその中間の病院もあり、選定療養費の金額やそれをいただく基準がそのレベルを反映しているようである。ではその大病院を開業医は同じコンセンサスで動いているのだろうか?そのコンセンサスの基盤となるスタンダードはあるのだろうか?医師たちはそのスタンダードを学んでいるのだろうか?開業医は開業するためのトレーニングを受けているのだろうか?開業医の武器はおのずと病歴や身体所見となるのだが、それらのトレーニングを受けているのだろうか?そして勤務はその価値を理解しているのだろうか?そのつながりが患者から見えない限り、患者は施設の整っている病院でかかりたいと思うのは当然であろう。スタンダードの構築、教育。資格、協調そのあたりがしっかりしない限り、日本は病院のみの診療しか支持されないのではないだろうか?



nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。