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ガッツポーズ? [医療]

ガッツポーズ?

医療はサイエンスとアートというが、それだけではない。エモーション的なコミュニケーション的な人間としての要素が当然絡んでくるものだ。医師がもつ技量はたんに技術的なことのみではなく、人格的なものが思ったより大きく影響するものだ。ものによってはそれがもっとも大きな要素になりうることもある。

では、患者さんに重篤な疾患があり、その診断がちょっと難しいもので、たとえば他の医師が当てられなかったものを診断したとき、心なのかでカッツポーツというものは常にある。この不思議な感情はなんだろうか?サイエンスがゆえのものだろうか?それてももっと泥臭いプライドや達成感がメインなのだろうか?だとすればこれはやはり人格の問題ではないだろうか?また、どんに小ちゃいガッツポーズすらそんな時おきないヒトっているのだろうか?もちろん、そんな感情は医療者間でもおくびにも出さず、診療を進めるのだから患者にとってもネガティブな面はないはず。そしてそのような感情が作り出す探究心が正確な診断の発掘に貢献する可能性さえある。

自分が学生の時、犬の胃切術を実習で行ったことがあった。開始前は涙で全く前が見えなくなっていたのに、手術が始まってお腹の内部だけが曝け出された後は嬉々として手術を行っていた自分に驚いたことがあるが、これもサイエンス頭と感情が別のものであるからだろうか?

よく考えてみれば似たような事例は他にもたくさんある。大きく分類すれば、前述の診断。それからいわゆる「おもしろい症例」そして「手技」がある。

医師は一般のヒトが驚くなかれ、「おもしろい症例」と普段から平気で口にしている。患者さんが聞いたらどう思うだろうか?という内容であるにも関わらずだ。またなぜかわからないが「手技」は患者さんのためということを差し置いても楽しい。不思議なものである。アートが技能という意味のみならば、医療はサイエンスとアートとなんと言えばよいだろうか?ゴロはわるいがヒューマニティとでも言っておこうか。もちろんよくも悪くも、ということになる。


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