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自己エビデンス [臨床]

医療には先人や、現代の人たちがデータとして示してくれるものと、自分や身近な人経験の両方が必要となる。どちらが書けても医療は成立しないと言えよう。そんななかでも自分のような怠け者には、まただんだんと年をとってくると自分の頭の中の経験に頼ろうとする、それはそれで、大きくはずれることはないのだが、時としてバイアスにはまることがある。最もはまりやすいのは確証バイアスであるとても印象に残った事例が頭にのころその出来事がまれなことであっても頻度の高いことのように感じてしまう。そうならないように自分エビデンスというものを作るのはどうであろうか?例えば、甲状腺検査だがその日のうちにできるし、非常に感度も特異度も高い検査であるし、甲状腺疾患というなんともファジーな症状を示す疾患の場合どうしても検査閾値が低下してしまうものだ。そのことを全く問題ないと思えるのならそれでよいのかもしれないが、自分のNNTE(number need to examinatio) が自分の臨床能力と考え、それを高めようと思うのであれば、自分自身の統計をとるくせをつけるというのはどうだろうか?最初は多めにとっておいてもよい。たとえば100例までは閾値をかなりさげ、すこしずつあるパラメーターを厳しくして、また100例とそうして人生のなかでどうなっていくのかをみることで、検査の基準を意識するようになるし、スタディとの比較から自分の基準を変更することも出来る。甲状腺に限らずCTなどでも行ってみるとよい幸い日本は過剰検査に寛容な国なので特に若いうちはやりやすいのではないだろうか。


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