ドライブマイカー [感想]
実はすでにアカデミー賞ノミネート前にドライブマイカーを観ていたのだが時間の読みが甘く、待ち合わせのために最後まで観られなかったのだ。あんな冗長とした物語をまた最初から観る気にもなれず、かといってチケットをもう一度買って途中からのいうのもマヌケなので、小説を読むことにして、今日完結した。
小説は映画よりもむしろ簡潔というかほぼ芯で構成されており、奥様との生活も演劇のくだりも全くなく、高槻君 との出会いがメインのように描かれている。しかも肝心なのは最後に会った時の家福さんと彼の繋がりだったように自分には響いた。この感じが映画でどう表現されていたのかとても気になるし、だとすると、2時間かけて全く映画を観ていないに等しかったということになる。
みさきとの関係はどうだろうか?映画ではみょうに存在感のある演技が際立っていたが、小説では家福の本心を引き出す媒体のように思えた。
家福さんの心の内面の様子、気持ちの変化が本当によく表現されていて言葉ってすごいと思った。とても映画であれが表現できるとは思えないくらいに。