コロナ検査ふたたび [医療]
腹痛下痢発熱で味覚がない人にPCR検査をおこなった場合事前確率を90%とすると
PCRが陰性でもこの患者がコロナでない確率は27%であり73%はコロナである可能性が残されている。
また、もっと良く聞くと、濃厚接触があり事前確率を95%とするとコロナでない確率は14%程度になる。つまり検査をして陽性ならほぼ確定、陰性でも73%もしくは86%はコロナである確率が残る。ということになる。
そして事前確率を決めるのは病歴と有病率が主なウエイトを占め、どの病歴がどれほどのパワーを持っているかは、エビデンスもしくは、経験をもとに主治医が決定することになる。
では実際このような人に検査をする意味があるのかという問題がある。
実際は医師の裁量でコロナと決めてよいし、治療を行ってよいと思うが、
ご時世として患者や他の医療者が納得をしない、検査は行われるだろうが、
陰性だとしてもコロナということで対応していくと思う。
このようなことが行われている理由は特異度が非常に高く偽陽性がほぼゼロと考えられているからで
もし特異度が90%であれば、この患者だとしても2%の偽陽性も同時に考えなければならない。
また、事前確率が50%ほどのひとであれば99%の特異度なら
有病率が5%で無症状に人にPCR検査をすると100人中15人の非感染者に治療して2.5人の
患者の診断を逃すことになるのだが、
特異度が99%であるおかげで、6人の非感染者を感染と診断するに抑えられるし、100%とかんがえるならこれは0人になる。しかしこれも新型コロナ感染が軽症であれば治療の有無が予後に影響しないという考えに基づいて許容されている。
母はマティスの描く女に人の絵に似ていた