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アンカリングと逆アンカリング [臨床]

時々、いかにもバッチリある疾患にはまる病歴がある。忙しければいそがしいほどアンカリングされてしまうので注意すべきだろう。例えば、時々右季肋部か心窩部の痛みが食後に起こり、右背部の痛みも時々伴う。などとくると胆石一辺倒になりかねない。ましてや健診で胆石をしてきされていたらなおさらだ。胸膜痛とまさしく胸膜炎を想定させるような主訴であるとむしろこれがじゃまになったりもするが、肺塞栓や、外傷、心膜炎なども鑑別になることを忘れてはいけないし、死ぬ胸痛のことは忘れてはいけない。狭心症は80%病歴で診断がつくわけだがいずれ死に関与する疾患であるからこちらは逆で病歴がそれらしかったら、検査で陰性でもけっしてここに逆アンカリングしておかなければならない。

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