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頭痛診断のポイント [臨床]

頭痛診断のポイント

頭痛診断は頻度の少ない緊急性の高い疾患をrule in もしくはrule outすることが大きな柱となる。では救急ではかたっぱしからCTを撮ればよいというものでもない。

CTに映らない急性疾患もあれば、MRIで映らない急性疾患もある。

よって緊急性の高い頭痛患者でCTで診断がつかない時。にどう対応するかが1つのポイントとなる。緊急疾患の中でもっとも頻度が高いSAH でも数%はCTが正常に見える。こんあとき、LPをして赤血球を探すのか、キサントクロミーをみるのか?それともMRAにて動脈瘤を探すのか、これらはどれほどSAHを疑っているかにかかっており、 r/oのためにCTを撮った場合と、確認のためにCTを撮る場合はその画像の解釈すら変わってくるということだ。

またもともと感度の低い疾患ではCTでr/oすることはできず、RCVSなどはMRAですら診断がつかないかもしれない。画像なしでも疑うという強い知識とココロが必要となる。

CVTや椎骨動脈解離は、病歴から疑ったことをしっかりとヒトに納得させられないと検査のオーダーができない。

また、検査をしないという決意も大切で、100%とはいはなくても95%以上違うと思うのであれば画像を撮らずに経過を診るということも出来るかもしれないし、画像で陰性であったことが免罪符にはなってももし偽陰性であればもっと悪い結果を患者にもたらすかもしれない。

また発熱があるときのLPも難しい、ウィルスだと思うのだが、その証明がLPでは患者がかわいそうだ。Joltという免罪符の出現は大きかったが、もっと確実なものはないだろうか?

またウィルス性髄膜炎が診断されたときにアシクロビルを投与するかどうかというところも結構難しい判断と言える。

いずれにしても、検査をしない、薬を使わない。というときは患者や家族との信頼関係が必要となる。それを略して検査の評価を知らない一般人を翻弄するのはあまり上等な医者のやることではないと思う。



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