堀川先生の急性腹症CTカンファレンス [カンファレンス]
文句なく勉強になるシリーズでおなじみの堀川先生の急性腹症のCT。みんなで予習しておいたので先生もご機嫌でした。以下は先生のありがたいおことばをまとめました。
何度も言うが、、は必ず覚えておきたい。
晩期相で像影pseudo cyst
脾臓よりlow density同じくらい造影されていたら膵炎ではないのでは? と考える。輸入脚症候群の穿孔必らず重症化
膵炎原因の3%は癌
急性膵炎なら膵管は見えなくなるんだよ。
centin e 1 clot sign肝表面に血腫
何度も言うが腎静脈の直上のIVCでボリウム評価する
肝膿瘍動脈相では周囲の浮腫 静脈相では造影
なるべく肝組織をはさんでドレナージする
動脈相で左右の染まりが違う。門脈血栓がある方が染まりがよくなる動脈が代償性に拡張する。
炎症があると静脈の壁は薄いから血栓を作りやい。
左葉の肝膿瘍→心タンポが起りうる
SMA Eいいタイミングなら回腸が虚血になる
ガスで充満した腸管の造影効果は評価できない
肝内のガス表面2cmより中枢であれば肝管内
門脈内ガス70%が腸管壊死
SMAが起始部から詰まっているのは塞栓でなく血栓→再発する
3cmは先細りしていないから塞栓はつまらない
小腸の壁在血栓SMV血栓
ぜひこれをやってほしい→イレウス管
アニサキスはアナフィラキシー反応だから広範囲で腸管が肥厚する
機械的閉塞ならば上行結腸がぺちゃんこ
小腸内糞便に注意
食物による閉塞ならば切開しない
胆石ならばもう一つさがす当然カントン部は切開しない
柿を2つ食べると胃石を作るタンニン酸と胃酸でできる。
閉鎖孔ヘルニア恥骨結合か消えるまで撮らないとと写らない。
エコーで見える
腸石一番多い原因は憩室一番多いのは、十二指腸。
今日の回診(脳出血の患者に予防的抗けいれん薬は必要か?) [カンファレンス]
結論から言うとはっきりした解答はない。ただ脳梗塞にくらべく出血は明らかに頻度が高く、(Neurol Neurosurg Psychiatry 2011 ;82(2):144)すべての出血の4.2%~29%におこっている。
くり返すけいれんに対しては、異論のないところだがhttp://www.uptodate.com/contents/spontaneous-intracerebral-hemorrhage-prognosis-and-treatment/abstract/54
しかし抗痙攣薬で痙攣を誘発するという前向きのstudyはない。また予後に関しても優位差が出ていない。また、出血の部位によっても痙攣の発症の頻度に差があり、少なくとも中枢に近い部分の出血では予防的抗痙攣薬は、必要なく万か一おこってからの開始でよいと思われる。
stroke. 2007:38(6);2001 http://www.uptodate.com/contents/spontaneous-intracerebral-hemorrhage-prognosis-and-treatment/abstract/12
糖尿病委員会 [カンファレンス]
ずっと以前になりますが、あるワークショップで面接の疑似体験をするというのもがありました。その時私は、面接をする側ではなく、される患者の役をやることになりました。 その時感じた事は、する側ではなく、される側の方がずーっと勉強になる!ということでした。
癌の告知をうける50代の会社役員の役でした。あの時いろんな先生に告知をされましたが、その時の医師が入ってくる時の不安な気持ちや告げられた時の自分の身の振り方や大学受験の息子のことなどへ思いをはせた事を、今でもはっきりと思い出せます。そのときDr.がかけてくれた言葉も。
※ 糖尿病委員会;インスリン自分たちで打ってみる。。。
自分でどんなに患者サイドに回ろうとしても、実際にその立場になってみないと分からない事、感じられない事がたくさんありそうだということがわかっただけでもとても意味がありました。
CDトキシン陽性 うーん [カンファレンス]
今期2回目のCPC開催 [カンファレンス]
当院は優秀で教育的な病理医がいらっしゃるのでCPCはいつも充実しています。
亡くなった患者様の体を解剖させていただき、臨床の経過と照らし合わせ、今後の医療の発展を図るという仕組みが従来から医療界では行われています。
この仕組みは画像診断が今までほど発達していなかった時代には必須でしたが、現在では快く協力してくださる方にだけ、お願いしています。
ありがとうございました、ご冥福をお祈りし、検討させていただきました。
当院ではCo-Medicalの方がたくさん駆けつけてくれます。
結局結果は、疑っていたけれども高齢で検査をご家族が望まなかったため、行わなかったのですが、
予想通りでした。
最初研修医たちがここに「癌がありそうだから、これが原因ですよ。」と言っていたので、「ここは見える位置だで、どんどん大きくなってくるのならば、医療機関にかかっていないはずはないから、もう一度ご家族に聞いてこい。」といったところ、少なくとも1年前から変わっていないという情報が得られ、見えているものは、癌だろうけど、これが原因で全身状態が悪化しているのではないのでは?ということで、他をさがしていました。
侵襲的な検査はご家族の話合いで行わないことにになり、そのままお亡くなりになり、ご家族のご希望で原因を探してほしいということで病理解剖に至りました。
画像でどこにも異常はなく、血管内リンパ腫ではないか?というのが我々の見解でした。これも、検査というよりもむしろ病歴から推測したものでした。もし十分な情報がなかったら○○癌の目に見えない転移とかいって終わっていたでしょう。
我々が今回のCPCでもっとも学んだことは、内科医として、やはり病歴聴取が大切で
こまごました検査でわかっていく病気もありますが、それに振り回されるのではなく、大きな流れを把握することが、決定的な検査を決める糧となるのだということでした。
今後もこの部分にチカラを抜いてはいけないと思いました。
CPC [カンファレンス]
回診にて [カンファレンス]
回診にて [カンファレンス]
今日の回診にて
70代の男性入院後、突然発熱し、肺野カテーテルは自己抜去後であったが、抜いたところにアイテルが見え、カテ感染が考えられる(ぬいて1日たつのだが)肺野が両側透過性が低下しておりCTにおいてconsolidationを形成していることから、またCOPDがもともとあることから典型的は陰ではなく、間質影とも、スリガラスともとれる。もともと安定はしていたがRAもあった。
総合して、急激に悪化+挿管寸前というシチューションもあり、バンコマイシン+チエナム+シプロキサシン+ステロイドという選択。(ステロイドは翌々日から)
すこしかっこわるい治療だが、持って行かれてしまっては、どうしようもない。正しいかではなく、救えるかが僕たちの仕事。(もちろん正しいか?も重要なのではあるが)
観察上はステロイド開始した翌日から急速に改善。
現在はFiO2 0.4のベンチュリーとなっている。そして本日の結果。4本中4本血培MSSAが生える!
ということはカテ熱がメイン!でも肺の病変も確実にあった!一元的に考えると、ARDS?
さてこの方の問題を総括すると#カテ熱 ○malnutrition ○肺病変 ○腹水 ○食欲不振
本日とった方針はバンコマイシン チエナム シプロすべてきって 感受性のあるセファゾリンを残し、ステロイドを予定通りテーパリングするというもの。
感染症でもっとも確実なものは血液培養の結果であるという尊敬するk原先生のお言葉を思い出しました。