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きっとよい経験 [臨床]

今日の研修医指導外来は胸痛の患者さんであったが、虚血性心疾患としてそれほど典型的でもなくないが否定もできないような病歴で、かなり徹底的に検査を行う方針とした。心電図も採血も心臓の超音波も全て正常であったがそれでもまだ可能性は残ると自分が感じていたので、次の検査をと患者さんに説明していた矢先その研修医が昨晩当直で診て、今日の外来に回した人が急性心筋梗塞であったことが発覚した。


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むずかしい…

幸い治療は間に合ったようだったが、その方の病歴もそれほど典型的ではなかったがやはり否定できないと言う感じのものであり、研修医の先生は検査を選ぶ難しさとその適用の幅のひろさ(重症度、急ぎ度が大きく適応を変えること)をジャストのタイミングで思い知ることになった。

 

私が伝えた事は、こういう経験をしたから今度からは必ずフルで検査をすると考えると君の伸びはそこで止まってしまう。これからもどの検査を出しどれぐらい時間の余裕があるのかを見極めてそのたびに一番患者にとってよい答えを探して欲しい。そして最も大切なことは患者さんの安全を担保することであるということ。もちろん結果は大切だが結果ばかりを重視すると過度な検査になってしまい、下手をするとそれがより診断を迷わせ、患者の利益と逆行するばかりでなく、自身達の成長を阻害することになると自分は信じている。


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