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第9回 Fukaya 到達度テスト(勝山作成) [アツギマニュアル]

第9回 Fukaya 到達度テスト(緩和ケア)

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勝山先生が作ってくれました。なかなかよくできています。

せっかくだから、本人にレクチャ—してもらうのが一番いいかも 






1.      内臓痛、体性痛、神経障害性疼痛について述べよ

 

 

 

2.      NRSNumeric Rating Scale)とは?

 

 

 

3.      WHO方式がん性疼痛治療の5原則について述べよ

 

 

 

 

 

4.      オピドイドローテーションとは?

 

 

 

5.      モルヒネについて
・錠型が豊富であり、経口(速放性、徐放性製剤)、静注、皮下注、経直腸など
 様々な投与経路の変更に対応が可能
・各投与経路間の換算比が確立している
・【肝 or  腎】障害がある場合には、活性代謝産物(MGMorphine-6-glucuronide
 が蓄積して、傾眠や呼吸抑制などが生じやすい

6.      オキシコドンについて
・経口(速放性、徐放性製剤)と複合剤である注射剤がある
・活性代謝産物は微量に生成されるが、【腎 or 肝】機能障害による影響を受けにくい
・徐放製剤の最小規格5mgで強オピオイドとしては最低用量での開始が可能

7.      フェンタニルについて
・注射剤と経皮吸収型の貼付剤がある。
・レスキューとして使用できる経口製剤が無く、モルヒネまたはオキシコドンの
 【速放性 or 徐放性】製剤の併用が不可欠
・他のオピオイドに比して、便秘、眠気などの副作用の頻度が低い

 

8.      オピオイドの副作用:嘔気・嘔吐について
・オピオイド投与初期にみられることがある
・出現頻度は【10 or30 or 50 or 80 or 100】%
・一旦出現するとオピオイドの継続投与が困難になることが多く予防対策が必須
・プロクラルペラジン(ノバミン®)を3錠分3で投与開始し1~2週間で漸減、中止可

9.      オピオイドの副作用:便秘について
・殆どの患者に便秘が生じるため、オピオイド導入時に予め下剤を併用する
・便秘には耐性が生じないため、オピオイド投与中には基本的に継続する必要がある

10.   オピオイドの副作用:眠気について
・オピオイド開始【数日 or数週間 or 数ヶ月】は眠気や傾眠が見られることが多い
・眠気が不快であれば対処を始める
・対処法としては、オピオイドの減量、オピオイドローテーション、他の薬剤の見直し

11.   WHOのがん性疼痛治療法について正しいものを一つ選べ
A. 痛みの強さに関わらず、まず第一段階のNSAIDs若しくはアセトアミノフェンから開始する
B.
 第2段階以降の薬剤を使用する場合も、第1段階で使用した薬剤は原則的に中止せず継続する
C.
 第3段階の薬剤は服薬コンプライアンスを考慮し、食後に内服するよう処方する
D.
 第3段階の薬剤は効果が現れるまで時間がかり、効果判定には少なくとも1週間の経過観察が必要である
E.
 鎮痛補助薬は第3段階の薬剤と併用するのが原則である

12.     オピオイドイについて正しいものを一つ選べ
A. 腎機能障害のある場合にはオキシコドン若しくはフェンタニルの使用が望ましい
B.
 オキシコドンは呼吸困難に対する治療効果が証明されている
C.
 ペンタゾシンはモルヒネの効果を高めるため、しばしば併用される
D.
 オキシコドンを経口で開始する際には制吐剤の予防投与が必要ない

13.     以下のうち、誤っているものを一つ選べ
A. がん性疼痛のある患者に医療用麻薬を適切に使用した場合には、中毒になる頻度は500人に1人以下である
B.
 麻薬を適切に使用した場合、混乱や幻覚を来すのは5%以下と稀である
C.
 麻薬の使用量と予後には相関が無い
D.
 治療が期待できるがん患者の疼痛には原則として麻薬を使用しない
E.
 麻薬は、疼痛が改善した場合、安全に中止することができる

14.   呼吸困難の治療に関して誤っているものを選べ
A. 酸素投与は低酸素を認める場合あるいは酸素使用で症状の軽快を認める場合に行う
B.
 終末期では呼吸抑制の恐れがあるため、モルヒネを呼吸困難に対して使用すべきでない
C.
 ステロイドは呼吸困難の原因によっては効果的であるが、適応は予後と効果のバランスを考えて決定する必要がある
D.
 呼吸困難が重度な場合には鎮静の適応を考慮する

 

第9回 Fukaya 到達度テスト 解答              
                     
1 内臓痛 腹部腫瘍の痛みなど局在が曖昧で鈍い痛み。ズーンと重い。      
    オピオイドが効きやすい            
  体性痛 骨転移など局在がはっきりとした明確な痛み。ズキッとする      
    突出痛に対するレスキューの使用が重要になる        
  神経障害性疼痛 神経そう浸潤、脊髄浸潤などぴりぴり電気が走るような・しびれる・じんじんする痛み
    難治性で鎮痛補助薬を必要とすることが多い        
                     
2 「症状が全くない時を0、これ以上酷い症状が考えられない時を10」として、症状の強さを11段階で表現する測定方法
3 by mouth 経口投与                
  by the ladder 段階的投与              
  by the individual 個人差を考慮した投与            
  by the clock 定期的投与              
  attention to detail その他の注意点              
4 オピオイドの副作用などにより治療に限界が生じたり、若しくは十分な除痛が出来なくなったとき、  
  投与中のオピオイドから他のオピオイドに変更することを言う。        
  オピオイドローテーションの目的は、副作用の軽減・回避、鎮痛効果の改善、耐性の回避など。  
  個々のオピオイドに対する感受性には個人差があり、患者ごとに鎮痛効果、副作用が異なってくるため  
  あるオピオイドで制御不能な副作用や鎮痛効果が不十分な状態が生じても、      
  他のオピオイドに変更することによって副作用の制御が可能となり、良好な鎮痛効果を得ることが可能となる。
5                  
6                  
7 速放性 サービス問題              
8 30                  
9   問題無し                
10 数日                  
11 B                  
  痛みの強さに応じて薬剤を選択すればよく、必ずしも第1段階からとは限らない      
  強オピオイドは作用時間を考慮して、定時に内服するのが原則である        
  痛みが取れるまでこまめな評価が必要であるが、1~3日で交換判定を行う      
  鎮痛補助薬はどの段階の薬剤とも、必要に応じて併用するのが原則である      
12                  
  呼吸困難にはモルヒネの有効性が明らかになっているが、オキシコドンの効果は明らかではない。  
  ペンタゾシンは(ソセゴン®、ペンタジン®)はオピオイドμ受容体と拮抗作用があり、    
  また多幸感や精神依存をきたしやすいことからがん性疼痛治療には適さず、併用は勧められない。  
  経口オピオイド開始時は便秘薬と制吐薬の予防的投与を行うのが原則である。      
13 D                  
  痛みはがんの疼痛のいずれの時期にも生じうる。麻薬は痛みの強さにしたがって適応を判断するのであり、
  病気が治癒する可能性の有無や進行度によって決めるわけではない。        
14 B                  
  モルヒネは呼吸困難に対して効果が証明されており、多くの場合治療用量では      
  pCO2、pO2 に影響を与えず、呼吸抑制を来さない。          
  気道狭窄、気管支攣縮、がん性リンパ管症などによる呼吸困難の場合ステロイドは効果的である場合があるが、
  長期投与に伴う副作用もあるため、予後と効果のバランスを考慮した上で適応を考慮する。    
  症例によっては呼吸困難を完全に取り去ることが難しいことがあり、抗不安薬の使用による鎮静で呼吸困難を和らげる場合もある。
  呼吸困難の除去と傾眠に関して患者・家族の満足が得られる目標を設定することが重要である。  
                     

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