患者中心とは? [つれづれ]
今日コロナ会議の中で、夜中に来たコロナ陽性だったヒトにラゲブリオを処方して帰すのは可能ですか?という質問をした。高齢で適応があれば可能という答えが返ってきたがそのあとの立て続けの意見にはびっくりさせられた。
「その薬を処方しなれていない医師はどうなの?知らない薬を処方する医師などむしろ信用しない。」また、「薬なしで一旦帰しても、保健所がいろいろ手を打ってくれるから大丈夫。」とか「昼に発熱外来に来てもらったらちゃんと対応してますから。」とかいろんな意見がでた。
ラゲブリオを処方するほうが患者のためによいか。とそれを処方できるか?とはまったく別の次元の議論である。もちろんよるに処方をすれば昼間の予約発熱外来で多く待たされるのが嫌なヒトが夜に来るようになり、緊急事態に対応するための当直時間帯がそうでないひとに時間をとられることになりかねない。という計算はわかる。
しかし昼の発熱のヒトが予約の電話がなかなかつながらない上に1時半半も待たされることは深く考えられていないように思える。
もちろん医療の仕事量は経済的な見返りのないものにどれだけ費やすかは患者とのシーソーゲーム的なところがある。それは認める。しかし自分の質問はただ可能かどうかだけの質問から、的がはずれで仕事を増やすな的な面の意見が矢継ぎ早にでるという体制(空気)はいかがなものだろうか。