けっきょく同じ話になってしまった。 [つれづれ]
サン・テグジュペリの城砦のなかにこういう一節があるらしい。
「船を造りたいのなら、男たちに木材を集めさせたり、仕事を割り振り、命令したりする必要はない。
代わりに、彼らに広大で無限な海への憧れを説けばいい。」その言葉を考えているうちに結局総合医療の話しになってしまった。
(昨日の夕焼け)
サン・テグジュペリの城砦のなかにこういう一節があるらしい。
If you want to build a ship, don't drum up the men to gather wood, divide the work and give orders.
Instead, teach them to yearn for the vast and endless sea.
「船を造りたいのなら、男たちに木材を集めさせたり、仕事を割り振り、命令したりする必要はない。
代わりに、彼らに広大で無限な海への憧れを説けばいい。」
これは非常につらい状況に働いている人たちに「べき論」を説いてはならないという自分の中の大きな反省に似ている。では自分がこの仕事に大きな憧れがあるかというとどうだろうか?そしてそれは個人に向けて何かを憧れるのだろうか?それとも公のためのものが何かを誘い出すのだろうか?それこそ個人それぞれ価値観が違うわけで、その価値観をどうこう使用とは思わない。
サンテグジュペリのセリフはいかにもいいことを言っているようだが、海への憧れをみんながみんあ持っているわけではない。海への憧れを説いて、賛同してくれる人がごくわずかだったら結局船を作るという目論見は達成されないだろう。では船を作る仕事が9時5時で給料も他の人より出るとなると、その方が人が集まるかもしれない。しかもたくさん集まった人の全員が船に乗れるわけでもなく、むしろ乗りたくない人も給料をもらってwin−winではないのだろうか?
総合医療という大して個人への憧れもなく、見返りもすくなく、ただただ公や他人に対してのみの益がとりえのようなカテゴリーにどうして人があつまろうか?欧米はそれをよく知っていてせめて金銭もしくは働き方を優遇させているのだ。そういう意味で日本で総合医療、特に病院総合医を選択した人は特別なのである。
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