そしてバトンは渡された。
ゆうこという女の子が幼少期から高校までの間に親がころころ変わり、それでもそれぞれみんなに愛されるというお話。
少しidealisticな気もするが、いろんな親のそれぞれの性格、そして主人公の心情がみごとに描かれていて、感情移入せざるを得ない。という感じ、ヒトにはいろんなヒトがひとそれぞれ愛らしい。そして愛すべき人たちなのだという、もしかするともっとも自分の苦手な世界にこの作者はいるのだろうな、と想像できるほどにそれぞれのヒトの時々のセリフはその人を表していた。
個人的には一番自分とは真逆である高宮さんが気に入った。親が変わらなくても自分の子たちはこんな感性で育って欲しいななんてイメージしたりもした。小説家ってこんな話をいくつも紡ぎ出せるのだと思うと、とても及ばないと感じた。
2021-02-05 20:16
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