薬のみますか？

55才の女性10代のころからコレステロールが高いと言われていた。今回LDL223で紹介。ASCVDのweb上での検査では治療しなければこれから10年間の血管イベントは2.9%治療すれば2.0% 勿論投薬は可能ですどうしますか？なんて聞かれたら、その程度だったらいいです。とたいていの人が答える。

ではもし2.9%で落ちる飛行機と2.0%の飛行機とどちらを選びますか？と聞かれたらどうだろう？2.0%の方が料金が1.5倍だったとしてそちらをえらぶだろうか？因みに、その0.5は毎日薬をのむめんどくささ＋薬代＋病院へ通うめんどくささとか体裁＋副作用の可能性であるが、2.9%の方の利点は心筋梗塞を起こした時にちゃんと薬のんでいたのにという同情を誘える事ぐらいしかメリットがないかのようにみえる。なおかつ薬を飲んでいるという安心感から不摂生をしてプラスマイナスゼロになるかもしれない。エビデンスは大切だが、ひとりひとりの人生はそれぞれ違う。どれほど確率が違う位リスクが高くなれば飲むべきというラインも決められないし、完全に理解することもできないので完璧な決定をすることもできない。そもそも人生に完璧な決定などないのだろうけど。