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ベッドがいっぱい [医療]

医療者が自分を守る手段のひとつに「ベッドがいっぱい」がある。

わたしが沖縄の有名な研修病院を訪れた時に一番共感したことは、ERから廊下にずらりと並んだベッドであった。

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そこに診てもらう必要のある人がいるから診る。これってとても根源的に当たり前のこと。ベッドは常に満床だったが、なんとかその日その日をキリモリしていたものだった。

そんな精神を充満させた病院で働けることが自分の中の何かを満たしてくれるものであり、超人間的な労働にも耐えられた。

なぜひとつの病院にあれだけ多くの人員がいるにもかかわらず、メチャクチャな労働力が必要だったのだろうか?

ひとつは手をあげる病院への集中。もうひとつは西洋に比較してCoMedicalの少なさ。3つめは医師の分布の問題であろう。

そもそも医療は地域で考えるもの。ベッドも地域で考える。たとえば救急診療を集中させるのであればとことん集中させればよいのだが、各々の病院が競っているような、押し付けあっているような状態が典型的な日本の地域医療だ。医師はみたい患者とみたくない患者があり、診ることができる患者とは少し乖離がある。地域での患者割り振りは外来は自然に形成され、救急車は救急隊の忖度によって形成される。そこに高い視点からの力は加えられない。コロナ出現によりこのあたりが見直されないかと期待しているは自分だけだろうか?


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