福翁百話より

教育に費やされる資金は非常に大きなものだと思われがちだが、それは相対的にお金の価値が高く評価っされているからではないだろうか？財産単なる物でありそれ以上のものではないが、教育によって得られるものは、いろいろな可能性を宿しており、一生失われるこもない。

 

３１身体の発育こそ大切なれ。

人間も基本的には動物である。健全な精神もしくは高度な知能は健全な肉体にのみ宿るものであり、身体の発達がもっとも著しく、基礎が作られる幼少期には人間以外の動物の飼育のように体力、運動能力、五感を育てるような育て方をする。そして精神の教育は家庭そのものを正しく、美しく、楽しくすることである。これらが土台となってその後の知的教育を受け止めることができ、その施行に貢献する。この一連の教育は子供の将来にとって大変重要と考える。

 

親や教育者は子供のもって生まれた天性を注意深く観察するべきであり、その内容により教育も変えることが必要である。

 

子供の品格はその家庭を中心とした環境がつくるものである。