2021-02-09
「患者サイドに立つ」しごく当たり前のことであるが、医学部を卒業して右も左もわからないままに地獄のような忙しさを課され、そんな中で患者の心の中まで想像する。それは口で言うほど簡単なことではない。自分達のキャパを越えてでも、患者のために身体を張り、そんな中でも声を掛け合って最も大切なことを守っていく。それは、病歴聴取、身体所見、プレゼン、他職種との関係などにも同じ事が言える。
「研究の方が臨床よりたくさんヒトを救える。」そんなこと言っていた西口先生が、臨床に残り、自分が離れてからの10年をいかに過ごしてきたかが、彼の後輩に語りかける優しい口調から伝わってくる。
これはマニュアルではないし、特別華々しいことを強調しているわけでもない、毎日をどのように過ごすかを記した本だ。研修医のみならず大人になっても半年くらいに一度読み返す、もしくは毎日少しずつ朗読する、そんな聖書のような一冊である。
2021-02-09 18:16
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