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アメリカ医療の影 [今日の出来事]


いつも思うのだが医療職は子育てに似ている。24時間365日 患者に病気を人質にとられ、偉大なるNatureのようなものの責任を負わされ、常にビクビクしている。違うところは見返りの大きさだけかもしれない。
今日の若い先生の講義は、ある意味医療者対患者サイドの” 戦い’” の話とも取れた。

患者からしたらいつも寄り添ってくれる医師がいて、最高の医療と思えるものを受けたい。しかも出来る限り安く。

医師も人間であり、自分たちの生活を保障できなければ医師そのものになろうというひとも減るだろう、やりがいやオーナーだけで優秀な人材が集まるほど 今の世の中は甘くないような気がする。

アメリカ人は合理的だ、患者のために自分の人生をささげたりはしない。時間とお金どちらも犠牲することがないシステムを作ることで、患者側に勝利しているように思う。グループ診療と専門化で責任分担を図り EBM にてNatureの不確実な部分を訴訟から守っている。早々に引退してすごい年金で余生を送る人もいるらしい。 患者側は金銭的な負担という意味で敗北しているのではないだろうか。
医療自体がよくて、教育がよかろうが、お金が払えない人が医療を受けられないもしくは家を売らなければいけないようならこればよい医療とは決して言えない。

日本は逆で、皆保険で皆が平等の医療費、医療の不要な人がドンドンと病院を訪れ、テレビまでもが、小さなリスクを理由に受診を勧める。医師の労力は、本当に 必要な方向のみには向かえなくなり、
わずかな可能性のためによい医師患者 関係にフォーカスせざるをえなくなる。医療は常に結果と納得のジレンマを抱えている。そして夜中の 無意味なコールにさえ、じっと我慢して受け続けている。おだてなれながら、中途半端な高収入と労働を考えると 、いわゆる”負け組”である。 (実際は年功序列的に仕事量をシフトすることで、なんとかしのいでいる場合も多いのだが)意外と劣勢であることを知りながらも、この職業で得られる自己の成長と、自尊心と、承認欲求 を得ることに満足しているのが日本の勤務医なのである。



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