よりどころ
診断特に内科の診断はアネクドータルなもの。
何かよりどころが欲しくなります。その度合いは臨床能力に反比例して、それは手を抜きたいに正比例します。
結局自分で判断するから医師という存在があるのです。いろいろな情報を総合的に判断して初めて結論を生身の人間が下すのです。
「CRPが高いから重症だと思われます。」そうかもしれないけど違うかもしれない。何かあるのは確かだけど、よりどころにするものではない。『自分は未熟です。』と声高らかに発しているようなものです。
※CRPが24なので手に負えないと紹介。GBCBが貪食され、気管支炎と診断
そんな伝説を日本独自に作り上げてしまったので、日本の感染症医療は、CRPのゆりかごの中でなまぬるい医療をすることになっています。確かに客観的っぽくて、反映していそうで、でもだからこそピットフォ‐ルにはまりやすくなるのです。「例外は例外。運が悪かったね。」みたいに、免罪符にみんなで乗ってしまっているのです。
患者を診る!当たり前のことがなかなか出来なかったりする。楽な方に走りたくなる。原因は日本の卒後教育の不一貫性と医療者のshortageが大きく関与していると思います。僕らは、赤信号なので止まっておきます。きちんとしたエビデンスはいつ出るのでしょうか?
2009-12-21 20:17
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コメント(2)
質問ですがCRPは測らずに診療しているのですか?もし測っているというなら同じ穴のむじなで言行不一致と思います。言いたい事は解るが皆さん昔は測りまくっていたでしょう。今はティア二ー先生の影響の流れの中で、格好が悪くなってきただけで感覚的にはある程度重症度を反映する印象はあるし臨床判断に好影響を及ぼした事もその逆パターンより多いんではないでしょうか。つまり言いたい事はCRPを踏み絵や総合内科禁忌用語集に入れるのではなくその特性さえ生かせばいいのだという当たり前の事です。
by 一内科医 (2010-04-14 08:26)
CRPもうまく使えば、臨床に大いに役にたちます。でも初期研修医などが患者自身をキチンと診れないのにCRPにたよるような医療になってしまうことに大いなる不安を感じるのです。多くのパラメ—タ—の一つとしてCRPを位置づけて欲しいのです。
いついつからの呼吸苦で、発熱もあり、 current smoker 。肺の右上昇に holo crackle chest Xrでも一致して、、、、、、そしてCRPは、、ならわかりますが、53才の男性 白血球 CRPは、、なんてプレゼンが始まることが本当にあるのには驚きます。
by t_matsu (2010-05-04 03:44)